えごま油の素朴な疑問・質問 Q&A (13) [健康と食習慣]

えごま油に含まれる脂肪分は身体の健康に欠かせないと聞きます。どういう効果のことですか?】(大阪府岸和田市 女性Yさん)


[ひらめき]

えごま油には、前回のQ&A(12)でも、同じ質問者の方にお答えしたとおり、油脂分(脂肪分、脂質)に、多価不飽和脂肪酸であるn-3(オメガ3)系の「理想の油」α-リノレン酸(約60%)やn-6系のリノール酸(約13%)が多く含有されていました。これらの脂肪酸は必須脂肪酸と呼ばれています。

その他に一価不飽和脂肪酸でオリーブ油に多く含まれるオレイン酸が約11%程度、飽和脂肪酸であるパルミチン酸やステアリン酸が約6%程度含まれています。


前回の回答で、オレイン酸や飽和脂肪酸を「貯蔵型」、ないしは「燃焼型」の脂肪酸だと申しました。
理由は、これらの脂肪酸が、食物としてヒトの体内に取り込まれると、せっせと血液中を通り、皮膚下や筋肉周り、果ては、お腹周りや内臓周りに運ばれて、脂肪細胞に中性脂肪として蓄えられるタイプの脂肪酸だからなのです。

こうした事情には、おそらくヒトの過ごしてきた長い長い食糧事情が関係しています。
人類発生以来、400万年以上ヒトは飢餓を基調に食生活を成り立たせてきました。獲物や食物が手に入った時に飽食して、飢餓期(食物の手に入りにくい時期)に備えてきたのです。
現代日本のように、常時飽食時代を迎えたのは、ほんのここ6、70年に過ぎません。
人体の蓄える仕組みは、人類の歴史と共に古いのです。
その典型例が、脂肪細胞の役割と重要性です。脂肪はエネルギーとして燃やせば、炭水化物(糖)の2倍以上のエネルギーを生む比較的効率の良い三大栄養素のひとつです。
もっぱら、いざという時のエネルギー源として「貯蔵」に供されるようになった栄養素(脂肪)が、飽和脂肪酸などです。仮に基礎代謝量(約2千kcal/1日)を超えて摂食されれば、これが、せっせと脂肪細胞に、日々刻々蓄えられ続けていくのです。これが肥満に関係してきます。

逆に、他の栄養素であるタンパク質は貯蔵が出来ない栄養素です。毎日60g程度のタンパク質が廃棄され、その補給が必須です。また、炭水化物(糖)は、即効力のあるエネルギー源ですが、長期貯蔵向きの栄養素ではありません。


こうした「貯蔵型」や「燃焼型」の脂肪酸の他に、α-リノレン酸やリノール酸といった多価不飽和脂肪酸は「機能型」の脂肪酸だと述べました。

そのおもな理由は、これらの脂肪酸が身体を構成する細胞膜(リン脂質)の原料になっていることと、ホルモン様(よう)の生理活性伝達物質であるプロスタグランジン(PG)の原料になっていることを指摘しておきました。
いずれも身体の重要構成成分となっています。



さて、えごま油の主要組成成分となっている、このα-リノレン酸の様なn-3系(オメガ3)の多価不飽和脂肪酸による「健康効果」が今回の眼目です。


上記に「機能型」の脂肪酸と述べたのは、飽和脂肪酸との対比においてでしたが、実は、この多価不飽和脂肪酸は意外なことに、脂肪酸であるにもかかわらず、「貯蔵」向きではないのです。

ヒトの身体の約60兆個といわれる細胞は、ミクロのレベルでは常に先ず壊され、再生し直されています。早くて数ヶ月、遅くても半年も経てばヒトの身体は、その食べた物と分子レベルでは完全に入れ替わっているのだそうです。

従ってヒトの細胞も、細胞を構成している物質も、時々刻々廃棄され、かつ失われては、入れ替えられ、組み替えられています。

また、ホルモン様(よう)の生理活性伝達物質であるプロスタグランジン(PG)は、もっと過酷で、必要とされれば生成・発生と、同時にほぼ分解され廃棄されているのです。情報伝達では、即時性と一回性が命だからです。
情報は一旦伝われば、速やかに消去されなければなりません。消去に齟齬が発生すれば、過剰反応を引き起こしてしまいます。


以上で理解して頂けるように、えごま油含有の多価不飽和脂肪酸の直接の「健康効果」は、細胞膜やPGの主要原料となっている点に由来しますが、このn-3系多価不飽和脂肪酸も、激しい新陳代謝・分解の渦中に漂い存在してます。再利用の道も用意されていますが、何よりも「健康効果」維持のための補給が重要な意味を持ちます。

えごま油に特有の「健康効果」とは、毎日の食生活に恒常的に「えごま油」を取り入れることで、身体にきちんと補給・強化され続けられることで達成されます。
先の「燃料型」のエネルギー効果のほかに、もっと重要な「機能型」の効果、すなわち虚弱体質の強化、高脂血症や虚心症予防、生活習慣病の改善、アトピー・アレルギー対策、ダイエット効果、健脳作用、ガン抑制など、実に多くの効果が見込めます。


植物由来の天ぷら油に多く利用されているn-6系の多価不飽和脂肪酸は、現在の食環境の中では、偏食傾向がなければ、間違いなく過剰摂取されています。

他方、摂取バランスからいえば、えごま油に多く含まれるα-リノレン酸などは、厚労省の指針でも明示されているとおり、摂取不足状態で、意識的に大人で、毎日2-3g程度の摂食が必要とされているのです。


そんなエゴマ油の生の情報は、サンマザーのサイト(http://www.sunmother.net/)を参照してみて下さい。


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